江部賢一ファンクラブ(私設)

ギターの名編曲者、江部賢一さんの仕事を、記録します。

ギターの名盤(えべけんさん推薦)2001年度 後半

『現代ギター』誌の連載「えべけんのクロスオーバーギター研究」(1999年4月号~2003年3月号)で、毎回、CDの紹介がありました。

 


「筆者が推薦するギターの名盤を少しずつだが紹介していこう」(1999年4月号)

 


えべけんさんの好みや、興味の方向が分かる資料かも知れません。

半年分ずつ、取り上げてみます。今回は、2001年度の後半のものです。

記事では、「筆者のお気に入りCD紹介」となっています。

コメントは、要約しています。

 

 

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アランフェス&ツァラトゥストラ

『CTIスーパー・セレクション/アランフェス&ツァラトゥストラCTI EJS 4131

ネオクラシックの代表作を集めたコンピレーション・アルバム。

(元のアルバムは)いずれも学生時代にLPがすり切れるほど聴いたものばかりでホントに懐かしい。

筆者は純クラシックもよく聴いたが、実はこのジャンルが大好きだ。クラシック音楽のジャズ化・ポップス化はヘタをすると原曲をぶち壊すことになりかねない怖いことなのだが、このアルバムに入っているテイクは歴史的に見ても存在価値のある素晴らしい演奏ばかりだと思う。(2001年10月号)

 

「ウォーター・サイド(モルダウ)」フューズ・ワン

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ロイ・アンダーソン・グレイテスト・ヒッツ

『リロイ・アンダーソン・グレイテスト・ヒッツ』ボストン・ポップス RCA VICTOR

リロイ[ルロイ]・アンダーソンは「ブルー・タンゴ」「そりすべり」「シンコペイテッド・クロック」「タイプライター」などのポップな楽しい名曲を多く残したアメリカの作曲家だ。

彼の音楽は吹奏楽などではよく演奏されるようだが、ギターでも、もっと演奏されてよい。(2001年11月号)

「そりすべり」は『クリスマス・ソング集1』に、三重奏の編曲があります。

「ブルー・タンゴ」は、『アンサンブル曲集8』に、四重奏の編曲があります。

「ブルー・タンゴ」は、三重奏の編曲も、あったようです。(2021/2/5記事)

 

「そりすべり」

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オルフェ

『オルフェ』(オリジナル・サウンド・トラック) ワーナー WPCR-19032

昨年の夏に公開された映画『オルフェ』のサウンド・トラック盤を紹介しよう。

これは1959年の『黒いオルフェ』のリメイクというより、ヴィニシウス・ジ・モライスの原作による現代版である。しかも音楽は人気絶頂のカエターノ・ヴェローゾが監修しており、どの曲も素晴らしい。「カーニバルの朝」や「フェリシダージ」「ユリディスのワルツ」などの名曲も官能的な新しいアレンジで聴くことができる。

(2001年12月号)

「ユリディスのワルツ」

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タンゴ・ゼロ・アワー

『タンゴ・ゼロ・アワー』(ピアソラ) ワーナー WPCS-5100

ピアソラ自身が最も気に入っているというアルバム。86年ニューヨークでの録音。確かに緻密で繊細、大胆な演奏が聴ける。「天使のミロンガ」は、ことのほか美しく官能的ですらある。(2002年1月号)

 

この回の編曲は、「天使のミロンガ」(ピアソラ)でした。

NHKの「ピアソラのすべて」というドキュメンタリー番組で、ピアソラを再認識させられた。ことあるごとに演奏してきた。しかしいつか、ちゃんと襟を正してピアソラに向き合い、深いところで、その音楽に接しなければ、と思っていた。

「天使のミロンガ」(ピアソラ) 原曲

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「天使のミロンガ」(ピアソラ)えべけんさんの編曲

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ピアソラへのオマージュ

ピアソラへのオマージュ』(ギドン・クレーメル) WPCS-5070

早くからピアソラに取り組んできたクレーメルピアソラ作品集。なかなかどうしてアグレッシヴな面も見せてくれる。(2002年2月号)

この回の編曲は、クレーメルの演奏をもとにした「オブリビオン」(二重奏)でした。

オブリビオンクレーメルの演奏

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オブリビオン」(二重奏)えべけんさんの編曲

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ベスト・セレクション

『ベスト・セレクション』(アストル・ピアソラ) BVCP-2652

困ったときのベスト盤、ということで初めて買ったのがコレ。いずれもスタンダードと呼べる演奏で、後期の前衛的なアドリブを交えた演奏にくらべると、比較的おとなしい分かりやすい演奏になっている。(2002年2月号)

 

 

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リエージュに捧ぐ

リエージュに捧ぐ』(アストル・ピアソラ) BVCF-35019

1985年のリエージュ国際ギターフェスティバルにおけるライヴ録音。

バンドネオンとギターのための協奏曲」がピアソラ自身と、タンゴ・ギターの名手カチョ・ティラオ、それにブローウェル指揮のリエージュフィルハーモニー管弦楽団という錚々たるメンバーで演奏されている。

さらにフルートとギターによる「タンゴの歴史」世界初録音が入っている。歴史的に見ても貴重な1枚。(2002年2月号)

2月号では、ピアソラのCDを3枚紹介しています。

 

 

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アディオス・ノニーノ

『アディオス・ノニーノ』(アストル・ピアソラ) MB-915/TBP020

またまたピアソラで申し訳ないが、ちょっと面白いCDを見つけたので、お知らせしよう。

アンサンブルの「アディオス・ノニーノ」をアレンジしているのだが、アルバム・タイトルになっている名盤のCDがなかなか見つからないのである。困っていたところ、ふと立ち寄った廉価CD専門店で、そっくりなものを見つけた。そう980円のやつである。ラッキーとばかり買ってきた。(2002年3月号)

3月号の楽譜は、えべけんさん作曲の「サウス・ウインド」(二重奏)でした。

CDの紹介は、ピアソラのものでした。

 

「アディオス・ノニーノ」原曲

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「アディオス・ノニーノ」(四重奏)

 『ポピュラーギター・アンサンブル曲集8』(2020/7/15記事)

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