『現代ギター』誌で「江部賢一のthe ポップス道場」が1年間連載されました(1994年4月号~1995年3月号)。
このコーナーでは、私自身の演奏活動・レッスンの体験から得たトレーニング方法をもとに作った練習曲を使って、ポピュラーの世界ならではのテクニック・センスを磨いていきます。
(初回「ごあいさつ」より)
講座2ページ、練習曲1ページ、プレゼント曲2ページという構成でした。
①シンコペーションに強くなりたい(1994年4月号)
「やさしいフェイク No.1」
「シンコペイテッド・カノン」(パッヘルベル風主題と変奏)
②シンコペーションの練習法(1994年5月号)
「やさしいフェイク No.2」
「ブルー・ノクターン」(ヘンツェのテーマによる)
③シンコペーションの練習法 その2(1994年6月号)
「やさしいフェイク No.3」
「モーフィング・カプリチョ」(タレガの主題による)
④アプローチ・ノートを使ったフェイク(1994年7月号)
「やさしいフェイク No.4」
「ブラジリアン・ソル」(ソルのエチュードOp.31-1による)
⑤江部式コード攻略法(1994年8月号)
「やさしいコード No.1」
「アウト・オブ・ロマンス」(「禁じられた遊び」による)
⑥ドミナント・モーションとツー・ファイブ(1994年9月号)
「やさしいコード No.2」
「ティアー・ドロップ」(「ラグリマ」による)
⑦典型的なコード付け(1994年10月号)
「やさしいコード No.3」
「ホット・メニュー」(カルカッシのメヌエットOp.21による)
⑧ヴォイシングとリハモナイズ(1994年11月号)
「やさしいコード No.4」(ボサノヴァのリズム・トレーニング)
「ムーンライト・ボサ」(「月光」による)
⑨ベースラインの研究(1994年12月号)
「やさしいコード No.5」
「セイラーズ・ソング」(コストの「舟歌」による)
⑩ベースラインの研究(その2)(1995年1月号)
「やさしいコード No.6」
⑪イントロの研究(1995年2月号)
「やさしいコード No.7」
「ナイト・イン・アランブラ」(タレガの主題による)
⑫エンディングの研究(1995年3月号)
「やさしいコード No.8」
ページは少なくても、内容の濃い講座でした。
完全にソロを意識したアレンジは、必ずどこかに基本ビートが流れているものです。そしてそれはまた、リズム的に弾きやすいアレンジでもある、と考えてよいでしょう。(第3回)
「アウト・オブ・ロマンス」が、特筆すべき編曲です。「愛のロマンス」の再編曲で、とても面白いものです。
突飛なアイデアが具体的な演奏になる時は、結構スリリングなもので、病みつきになってしまいます。まさに“禁じられた遊び”の世界ですね。みなさんもスリルと恐怖の世界を体験してみてください。(第5回)
「ムーンライト・ボサ」も面白いです。
「ナイト・イン・アランブラ[アルハンブラ]」は、『ポップ・クラシック』のものとキー・曲調は同じですが、別編曲です(三拍子)。
『(ソロ)ポピュラー・コレクション vol.1』に収録されました(部分改訂)。
「魔笛の主題によるファンタジー」は、『(ソロ)ポピュラー・コレクション vol.2』に収録されました。
「アウト・オブ・ロマンス」(「禁じられた遊び」による) (2022/9/25追記)
「アウト・オブ・ロマンス」この演奏では、原曲と混ぜられています。
「愛のロマンス」は、佐藤弘和さんも再編曲しています。『ギタードリーム
No.16』(2009年4/5月号)