『現代ギター』誌で「江部賢一のアコースティック・ギター研究」が1年間連載されました(1998年4月号~1999年3月号)。
前年度に続く連載です。「ザ・ポップス道場」の名前は外されました。5年目のタイトルは「アコースティック・ギター研究」の[ジャズ編]です。
装いも新たに、気持ちも新たに、このコーナーを再スタートさせよう。
今年のキーワードは『ジャズ』。クラシック・ギターとジャズという、なかなか相容れないこの両者だが、これまで筆者も含めて多くのギタリストがチャレンジしてきた。
ここではスタンダードの楽曲を紹介しながら、ジャズにおける精緻なハーモニー、スウィング感、それにアドリブなどが、どのように組み立てられているかを多少なりとも解明できたら、と思う。
全曲、えべけんさんの編曲です。
「フォギー・デイ」の1stのみ、ジョン・ウィリアムズ『ロンドンの思い出』からの採譜。
「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」は、マーティン・テイラーを採譜したものです。(2021/2/25修正)
①ジャンゴ(ジョン・ルイス)[Em]98.04
②アイ・ガット・リズム(ガーシュウィン)[G]98.05
③ポルカ・ドッツ・アンド・ムーンビームス(ヴァン・ヒューゼン)[C]98.06
④ヌアージュ/雲(ジャンゴ・ラインハルト)[E]98.07
⑤フォギー・デイ [二重奏](ガーシュウィン)[F]98.08
⑥ムーンライト・セレナーデ[二重奏](グレンミラー)[D](2ndのみ⑥D)98.09
⑦テンダリー(ウォルター・グロス)[D]98.10
⑧ハウ・インセンシティヴ[お馬鹿さん](ジョビン)[二重奏][Bm]98.11
⑨モーニン[二重奏](ボビー・ティモンズ)[Em]98.12
⑩誰かが私を見つめてる(ガーシュウィン)[G]99.01
⑪マイ・ファニー・ヴァレンタイン[二重奏](ロジャース)[Bm]99.02
⑫イット・ネヴァー・エンタード・マイ・マインド[二重奏]ロジャース[G]99.03
「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」は、マーティン・テイラーを採譜したものです。
また、記事の中で、アルメイダについて書いています。(2/25追記)
(この曲の演奏で)最も印象に残っているのは、ローリンド・アルメイダのギターソロだ。(中略)
アルメイダ版は『ギターソロ・オン・ブロードウェイ』というアルバムに入っていたもので、他には、これまた有名な「煙が目にしみる」や「サウンド・オブ・ミュージック」が入っていた。この曲におけるアルメイダのアレンジは絶品で、クラシカルなサウンドとジャズの美しいハーモニー、それにギターのさまざまなテクニックをちりばめた、もうこれ以上のアレンジはないと思うほどの素晴らしいものだった。
とりあえず、ジャズに絞ったレパートリー研究は、ここまでとしておこう。来月からは、ジャンルにとらわれない、乱れ打ちスタイルに戻りたいと思う。(第12回)
「ジャンゴ」
「アイ・ガット・リズム」(2021/7/30追記)
ポルカ・ドッツ・アンド・ムーンビームス(ジミー・ヴァン・ヒューゼン)[C]
「ヌアージュ/雲」(ジャンゴ・ラインハルト)[E](2022/2/9追記)
「フォギー・デイ(二重奏)」(ガーシュウィン)[F]
白いシャツの人は、えべけんさんかも知れません。
「フォギー・デイ 」(2021/4/30追記)
「ムーンライト・セレナーデ」
この曲も、白いシャツの人は、えべけんさんかも知れません。
「テンダリー」(ウォルター・グロス)[D] ルイス・ボンファの演奏
ハウ・インセンシティヴ[お馬鹿さん](ジョビン)(二重奏)[Bm]
「モーニン」
「誰かが私を見つめてる」
「誰かが私を見つめてる」(2023/5/30追記)
「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」(二重奏)(ロジャース)[Bm]
テイラーのオーバー・ダビングによる一人デュエット(2023/3/11追記)
「イット・ネヴァー・エンタード・マイ・マインド」(二重奏)ロジャース[G]
編曲の元になった、マイルス・デイヴィスの演奏(2023/3/11追記)