江部賢一ファンクラブ(私設)

ギターの名編曲者、江部賢一さんの仕事を、記録します。

ギター・アンサンブル・レパートリー(ヤマハ)

『ギター・アンサンブル・レパートリー』1981年

『ギター・アンサンブル・レパートリー』は、ヤマハ音楽振興会の発行(1981年12月10日)。奥付の表記は「昭和56年」。

菊倍判、72ページ。ISBNなし。

編著は、 ヤマハ音楽振興会教育部。

編集協力として名前があるのは、津田昭治・江部賢一・高木哲也。

誰が、どの部分を担当しているかは、不明です。

 

 

4章で構成されています。

パート1は、ギター・デュエット。

パート2は、フルート&ギター。

パート3は、ギター・トリオ、ピアノ&ギター。

パート4は、ポピュラー・セレクション[コード付きメロディ譜]。

各曲に、難易度のマークが付いています(4段階)。

 

 

「はじめに」を引用します。

ギターは昔から小さなオーケストラとして人々に親しまれ愛されてきました。その音は小さくとも、いろいろな思いや表情をこめる事のできる、魅力ある楽器です。

 

本書は、このすばらしい楽器のために、アンサンブルを中心に構成しました。

選曲は古典から現代までの名曲、それに加えJОC(ジュニア・オリジナル・コンサート)作品の中から、ギターのためのオリジナル曲や、ギターによく合う曲など、幅広い分野の曲を集め、段階を追って学習できるよう、アレンジし編集してあります。また、ギターを学習する上でかかす事のできない伴奏づけや、アレンジのためのトレーニング用として、ポピュラーな曲(コード付きメロディー譜)を、難易度にそってパートⅣにまとめました。

 

ギターを学習されている一般の方々、またヤマハギターコースでレッスンを受けている方々の副教材として、この曲集が新しい音楽の扉を開く手助けとなることを願っています。

 

 

 

PART-Ⅰ Guitar Duet

ギターを学習されている方々のための応用編です。

ピアノ曲などを、アンサンブルの基本ともいえる二重奏にアレンジしてあります。

(扉の説明文の抜粋)

三つのエチュード  (ヤマハ

エチュード (田中麗子/JОCピアノ曲

夕方のおるすばん (高井智代/JОCピアノ曲

かっこう鳥 (チェコスロバキア民謡)

メヌエット (クリーゲル)

ブーレ (L. モーツァルト

ウィリアム王の行進曲 (J. クラーク)

メヌエット (バッハ) C major 

メヌエット (バッハ) A minor

ワルツ (ショスタコーヴィチ)「子供のための七つの小品」より

マーチ (ショスタコーヴィチ)「子供のための七つの小品」より

機械人形(ショスタコーヴィチ)「子供のための七つの小品」より

雨がやんだら (柳川春子/JОCピアノ曲

スキップ (影下真由子/JОCピアノ曲

人形たちの集会 (坂神亜理子/JОCピアノ曲

 [音楽あらかるとⅠ]モーツァルトの回文的かつ逆行可能なカノン」

 


PART-Ⅱ Flute & Guitar

フルートとギターのためのアンサンブル集です。

(フルート・パートはギターでも演奏可能)

初めての悲しみ (R. シューマン)「子供のためのアルバム 作品68」より

浜辺 (井上裕介/JОCピアノ曲

 [音楽あらかるとⅡ] 「逆行カノン」(バッハ)

ロンド (H. パーセル)「アブデラザール」より

アヴェ・マリア (F. シューベルト) [Flute & Guitar1 & Guitar2]

冬~第2楽章 (ビバルディ)「四季」より [Flute & Guitar & Bass]

 [音楽あらかるとⅢ] 「逆行カノンと謎のカノン」(Louis Spohr)

 


PART-Ⅲ Guitar Trio,Piano & Guitar

3曲のトリオは、それぞれピアノ曲・オーケストラ曲・オルガン曲からのアレンジです。「ファンタジア」はスコアのまま掲載してあります。

アンダンティーノ (A. ハチャトゥリアン [Guitar Trio]

ピッチカート・ポルカ (ヨハン・シュトラウス [Guitar Trio]

トリオ[BWV584](J.S. バッハ) [Guitar Trio]

ギターとピアノのためのファンタジア  (山口恭子/JОC)[Piano & Guitar]
 


PART-Ⅳ Popular Selections 

ギターを学習する上で欠かす事のできない、コード奏・メロディへの伴奏付け・アレンジへの導入などの応用編として、ポピュラーな曲を、コードの難易度に従い順を追って編集してあります。[コード付きメロディ譜]

想い出のグリーン・グラス

ドレミの歌

リリー・マルレーン

マイ・ボニー

エーデルワイス

朝日のあたる家

トライ・トゥ・リメンバー

時計(R. Cantoral)

涙のトッカータ

帰り来ぬ青春

マイ・ウェイ

スターダスト

ティコ・ティコ

サマー・サンバ

 

 

この本の特徴は、他の楽器とのアンサンブルも含んでいることです。

JОC(ジュニア・オリジナル・コンサート)作品を採用しているのは、ヤマハならではのことです。

 

編集協力の津田昭治さんとは、共著があります。

 『ギター・デュエット名曲集』(日音/1980年代と推定)(2020/4/9記事)

編集協力の高木哲也さんとも、共著があります。

 『ミュージカル映画 名曲セレクション』(ヤマハ/2015年)(2020/11/6記事)

 『テーマソング セレクション』(ヤマハ/2015年)(2020/11/7記事)他

 

 

関連書として、『ポップ・ギター・アンサンブル』という本があります。

ヤマハ音楽振興会(1989年)、43ページ。

トリオ(13曲)、デュエット(5曲)、ソロ(3曲)。

実物未確認。編曲者名は、ないようです。

 

 

 

はてなブログの[音楽]分野のランキングに参加しています。

気が向いたら、下のボタンをクリックして下さい。