ギタードリーム(Guitar dream) No.9(2008年2月号)
ホマドリーム発行(2008年2月5日)
ISBN978-4-86247-709-5
第9号の目次 (黒の太字は楽譜のある曲)
Interview & Talk & Report
○ 巻頭ロング・インタビュー(菅原 潤)/鈴木大介
○ 話題のアーティスト⑨(道下京子)/笹久保 伸
○ 海外レポート(汐見 恵)第7回タイ国際ギターフェスティバル
○ 「今日も元気、ギターが楽しい」⑨(クラブ・マリアデュオ)/鈴木一郎
Great Guitarist Composers
○ 森に夢見る⑨[パラグアイの“ ギターの詩人” アグスティン・バリオスの生涯]
(リチャード・ストーヴァー)
○ フェルナンド・ソルの生涯⑨[最新データによる](ブライアン・ジェファリ)
Regular Articles
○ クール・アレンジメンツ⑨(竹内永和)
○ 現代右手奏法序説①(新井伴典)新連載
○ 21世紀のギター教本⑨(佐藤弘和)
レッスン25/旋法、26/いろいろな装飾音、27/いろいろな変則調弦
ハープの調べ、ポーランド風エチュード、アリアと変奏、息絶えた鳥、サウダージ
ソナチネ、いねむり、民謡(⑥F)、ある日の決意
○ ギターのツボ⑨[テクニック再考](毛塚功一)「スタッカートについて」1
○ マエストロ養成講座⑨[芸術性を高める](川俣勝巳)
「燕が家に帰る頃op.22-1」(メルツ)
○ ギター達人への道⑨[カルレバーロ世代のための]
(エドゥアルド・フェルナンデス)
○ ギタリスト紹介⑨/橋口武史
○ サークル紹介⑨(川俣勝巳)/札幌市民ギターサークル
○ 役に立たないギターの歴史⑥(菅原 潤)「ソルの知られざる作品」
Music & Notes
○ ギターグルメのためのレパートリー〈今月の楽譜〉
「前奏曲第1番」(タレガ)
「エチュード第3番・7番op.38-3・7」(コスト)
「ある乙女への詩」(佐藤弘和)
「24のデュエットop.27より第11番・12番」(カルッリ)[二重奏]
「人魚からのメッセージ」(笹久保 伸)[二重奏]
「協奏風ポロネーズ第1番op.137-1」(ジュリアーニ)[二重奏]
「『ふるさと』変奏曲」(二橋潤一)前号からの続き[三重奏]
第3変奏(メンデルスゾーン様式)・第4変奏(シューマン様式)
「ヴォカリーズ」(ラフマニノフ)壺井一歩・編曲[四重奏]
「風の伝説」『風の谷のナウシカ』(久石 譲)平倉信行・編曲[四重奏]
Information
話題のCD(真岡潤)、新着楽譜案内(菅原 潤)、最新ニュース(菅原 潤)、
全国ギター教室・サークルガイド、付録CD収録曲
CD
掲載楽譜の演奏に加えて、下記の3曲を収録。
練習曲op.6-11(ソル) 橋口武史・演奏
ハープ協奏曲第1楽章(ヘンデル) 札幌市民ギターサークル ・演奏
ギターは耐え、そして希望しつづける(池辺晋一郎)
鈴木大介・演奏
(初演のライヴ録音、所沢市民文化センター「ミューズ」2007年12月2日)
「燕が家に帰る頃op.22-1」(メルツ)
「前奏曲第1番」(タレガ)
「エチュード第3番・7番op.38-3・7」(コスト)
「ある乙女への詩」(佐藤弘和)
「24のデュエットop.27より第11番・12番」(カルッリ)
「人魚からのメッセージ」(笹久保 伸)
「『ふるさと』変奏曲」(二橋潤一)前号からの続き
第3変奏(メンデルスゾーン様式)・第4変奏(シューマン様式)[動画は全曲]
「ヴォカリーズ」(ラフマニノフ)壺井一歩・編曲
「風の伝説」(久石譲)平倉信行・編曲
(2021/8/15追記)
付録CDに「ギターは耐え、そして希望しつづける」が特別収録されました。
巻頭ロング・インタビューでも触れられています。
鈴木大介さんの言葉を、抜粋引用します。
「耐える」という意味は楽譜をパッと見た瞬間にすごくよく分かりましたね。抑圧されている人の物語というか、例えば戦争などの社会的な苦痛に耐えているっていう感じ⋯。
委嘱は所沢市民文化センター「ミューズ」です。僕は池辺先生の名前を出しただけなんです。以前から池辺先生に曲を書いてほしいと思っていたんですよ。映画『スパイ・ゾルゲ』で先生の音楽を弾いたこと、それからギターの入った室内楽曲「夕暮れの底深く⋯」「君は土と河の匂いがする」などあるのですが、ギターが効果的に扱われていて、「すごくギターを知っている人だな」と思っていた。
「ギターは耐え、そして希望しつづける」作曲ノート(池辺晋一郎)も掲載。
この夏(2007年)、テレジーン強制収容所(チェコ)を訪ねた。むろん、ナチによるもの。そこに、手造りのヴァイオリンが展示されていた。想像を絶する状況の中で、いや、だからこそ、「音楽」を欲していた⋯。
4年前、僕は映画『スパイ・ゾルゲ』(篠田正浩監督)の音楽を担当した。その中で、悲運の女性カーチャのテーマをギター・ソロで作曲したのだが、録音の際それを弾いてくれた名手こそ、鈴木大介君だった。
今回の委嘱を受けた時、僕の裡(うち)に前述の2つの経験がたちまち蘇り、重なったのである。テレジーンにはギターを弾く人が収容されていたかもしれない⋯。
(中略)
大介君の「音」が、作曲中つねに僕の耳の奥に在(あ)った。
楽譜は、全音楽譜出版社から出版されました(2008年)。
「ギターは耐え、そして希望しつづける」に加え、『スパイ・ゾルゲ』から「インターナショナル」と「カーチャのテーマ」を収録。