江部賢一ファンクラブ(私設)

ギターの名編曲者、江部賢一さんの仕事を、記録します。

Jポッパーズ 記事の補足

「Jポッパーズ」(2021年2月7日記事)で取り上げましたが、『現代ギター』(2001年6月号)に関連記事があったので、補足します。

 

まず、元の記事を再掲載します。

 

「Jポッパーズ」

「Jポッパーズ」は、『Jポップ大全』(1998~2001)の編曲者たちのグループで、コンサートも行いました。

アマゾンのえべけんさんの著者紹介情報には、「2001年に結成された謎のギタリスト集団〈Jポッパーズ〉では、ジャズ・クラシックなどの演奏を行っている」とあります。

 

クロスオーバー・ギター研究(江部賢一)2001年6月号 

「Jポッパーズ・コンサート」

竹内永和さんも書いておられるように、「Jポッパーズ」のコンサートが先日GGサロンで行われた(グラビアも見てね)。「Jポッパーズ」とは現代ギター社から出版された『Jポップ大全』のアレンジに関わった6人のアレンジャーのことだ。すなわち竹内永和、平倉信行、秋山公良、清水義文、蓮見昭夫の各氏に江部が加わった画期的なグループなのだ。

事の起こりは昨年末の忘年会でのことだった。『Jポップ大全』の「TⅤ主題歌編1」もめでたく完成し、「残りを早く仕上げよう」「そうだそうだ、締め切りは守ろう」と話がうまく(?)まとまった。

そのうち、飲んでいた勢いもあるが「このメンバーでコンサートをやろう」と編集長が切り出し、「そりゃ~おもしろい」と筆者も悪のりし、「JポップだからJポッパーズ」と平倉さんがグループ名まで決めてしまった。なんて安易な!と全員思ったが、こうして編集長の温かいはからいで出版記念コンサートのようなものをさせていただくことになったのだ。

スケジュールだけは速攻で決まった。しかしこのメンバー、みんなひと癖もふた癖もあるアレンジャーでありプレーヤーなのだ。(中略)

どういう曲をどういう風にアレンジすればいいのかも分からず、リハーサル当日まで、とても不安だったのは確かだ。でも1回目のリハーサルで、そんな不安は一気に吹き飛んだ。やはり気心の知れたギタリスト同士という感じなのだ。(中略)

お互いの音楽性を尊重し合って演奏を組み立てていくプロセスは、とても気持ちのよい有意義な体験でもあった。

 

プログラムの抜粋

 「竹田の子守唄」(四重奏・清水編)

 「伝説のチャンピオン」(三重奏・秋山編)

 「春よ来い」(四重奏・平倉編)

 「バードランド」(四重奏・蓮見編)

 「クープランの墓よりメヌエット」(四重奏・江部編)

 「スペイン(チック・コリア)」(二重奏)演奏/清水・蓮見

 「リベルタンゴ」全員によるアンコール演奏

 

 「クープランの墓よりメヌエット」は、二重奏版が2002年6月号に掲載されました。

 

 

ここからが、補足になります。

 

『現代ギター』(2001年6月号)

グラビアの掲載がありました。

コンサートは、2001年4月6日にGGサロンで開催されたことが分かります。

 

 

「ポピュラー・ヒット・レパートリー」の中で、竹内永和さんも、このコンサートに触れています。

入学シーズン真っ盛りの4月6日、Jポッパーズ(J-POPの楽譜集をアレンジしているギタリストの集まり)がGGサロンでコンサートをやりました。クラシック、ボサノヴァ、ジャズ、ショーロなど、普段はフィールドの違う6人のギタリストが一堂に会してデュオ、トリオから六重奏まで、いろんなスタイルのアンサンブルを披露しました。お客様から「楽しかった!」との感想をいただきましたが、僕たち自身も思いきり楽しんでしまいました。せっかく練習したし、1回きりじゃもったいないとの声もありまして、秋にまたコンサートができそうな感じで話が進んでいます。

 

「GGサロン コンサート日記(徳永伸一郎)」にもあります。抜粋。

4月6日 Jポッパーズ

「謎の演奏集団 Jポッパーズ」。その実体は、現代ギター社刊「Jポップ大全」にアレンジを提供しているギタリスト達である。バックグラウンドは、さまざま。当日の演奏内容も宴会芸的な雰囲気のものから本格的なジャズ風のものまで多彩だ。一応「デビュー・コンサート」ということにはなっているが、「セッション」と呼んだ方が正確かもしれない。

 

この記事の中で、「TUNAMI」「スペイン」「バードランド」に触れています。

(2022/7/10追記)

 

 

以上の記事から、プログラムの曲目を集めると、次のようになります。

演奏順は不明です。編曲者・編成も不明なものがあります。

『ポピュラーギターアンサンブル曲集』を使ったと考えると、「ミセス・ロビンソン」は秋山編、「リベルタンゴ」は平倉編かも知れません。

 

「ジェームス」は、『現代ギター』(1999年6月号)にソロ譜(蓮見編)が掲載されています。(2022/7/10追記)

 

 「TUNAMI(桑田佳祐)」竹内永和ソロ

 「ミセス・ロビンソンポール・サイモン)」秋山編?

 「竹田の子守唄」(四重奏・清水編)

 「ジェームス(パット・メセニー)」蓮見編?

 「春よ来い(松任谷由実)」(四重奏・平倉編) 

 「クープランの墓よりメヌエット」(四重奏・江部編)

 「亜麻色の髪の乙女すぎやまこういち)」

 「あの日に帰りたい(松任谷由実)」

 「昔のお話(江部賢一)」

 「伝説のチャンピオン」(三重奏・秋山編)

 「さよなら(小田和正)」 

 「オデオン(ナザレー)」

 「スペイン(チック・コリア)」(二重奏)演奏/清水・蓮見 

 「バードランド(ザヌビル)」(四重奏・蓮見編)

 「リベルタンゴ」全員によるアンコール演奏 平倉編?

 

とても面白いコンサートだったようです。

 

 

「TUNAMI(桑田佳祐)」竹内永和

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「竹田の子守唄」清水義文 

この演奏はソロです。四重奏の楽譜は清水さんのホームページで公開されています。

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「ジェームス(パット・メセニー)」ソロ 蓮見昭夫/編曲・演奏(2022/7/10追記)

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「春よ来い(松任谷由実)」平倉信行/編曲

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「昔のお話(江部賢一)」

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「伝説のチャンピオン」秋山公良/編曲 この演奏は二重奏です。

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「スペイン(チック・コリア)」この演奏は蓮見さんのソロです。

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リベルタンゴ」 この演奏は、平倉信行/編曲のものです。

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