ギタードリーム(Guitar dream) No.14(2008年12-1月号)
ホマドリーム発行(2008年12月6日)
ISBN978-4-86247-714-9
第14号の目次 (黒の太字は楽譜のある曲)
Interview & Talk & Report
○ 巻頭ロング・インタビュー(菅原 潤)/マヌエル・バビロニ
○ 新・話題のアーティスト③(菅原 潤)/今村泰典(リューティスト)
○ 2つのフェスティバル・レポート/美山[京都]、ヘルスブルック[ドイツ]
(加藤 奏、等々力成史、ボッティリエリ)
○ 「今日も元気、ギターが楽しい」⑭(クラブ・マリアデュオ)/三本木ハマ子
Great Guitarist Composers
○ 森に夢見る⑭[パラグアイの“ ギターの詩人” アグスティン・バリオスの生涯]
(リチャード・ストーヴァー)
○ フェルナンド・ソルの生涯⑭[最新データによる](ブライアン・ジェファリ)
Regular Articles
○ Guitar dream コンペティション2008 結果発表
ソロ・三重奏部門の入賞者の言葉、審査員の講評。入賞者の演奏はCDに収録。
二重奏・四重奏部門は該当者なし。
○ クール・アレンジメンツ⑭(竹内永和)
「ソラース」(ジョプリン)、「インドの歌」(リムスキー=コルサコフ)
○ 新マエストロ養成講座①[芸術性を高める](長谷川郁夫)新連載
「赤いサラファン」、「ラ・ロマネスカ」(メルツ)『かっこう』より
○ 12の練習曲プロジェクト②(佐藤弘和)エチュード第2番
○ ギターのツボ⑭[テクニック再考](毛塚功一)「ポジションについて」2
○ ギター達人への道⑭[カルレバーロ世代のための]
(エドゥアルド・フェルナンデス)
○ 役に立たないギターの歴史⑨(菅原 潤)リョベート18歳のギター曲
○ ギタリスト紹介⑭/佐藤洋一
○ サークル紹介⑭/電気通信大学古典ギター部
「非和声音のしくみ」は休載
Music & Notes
○ ギターグルメのためのレパートリー〈今月の楽譜〉
「竹田の子守歌」(京都民謡)壺井一歩・編曲
「ト長調の3つの小品」(佐藤弘和)
1.メヌエット、2.プロムナード、3.中国人形の踊り
「メロディー第3番 Presque Melodie no.3」(パスクアル Josep Pascual)
「24のデュエットop.27より第17番」(カルッリ)[二重奏]
「葬送行進曲」(メルツ)[二重奏]
「風の詩(河野 賢先生に捧ぐ)」(二橋潤一)[四重奏]
「アリオーソ(2題)」(バッハ)壺井一歩・編曲[四重奏]
Information
話題のCD(真岡潤)、全国ギター教室・サークルガイド、付録CD収録曲
CD
掲載楽譜の演奏に加えて、下記の4曲を収録。
「メヌエット(オペラ「アルチーナ」HWV34より)」(ヘンデル)永塚 節・編曲
電気通信大学古典ギター部・演奏
GDコンペティション2008 最優秀賞演奏
「黄昏のミロンガ」(竹内永和) ソロ部門 神辺憲穂・演奏
「森の中へ青い花を探しに」(佐藤弘和)3重奏部門 こだまアンサンブル・演奏
この号の特別企画は、河野 賢・没後10周年 「風の詩」(二橋潤一)楽譜一挙掲載。
楽譜紹介の菅原さんの言葉を抜粋引用します。
「風の詩(河野賢先生に捧ぐ)」(二橋潤一・作曲)
河野 賢(1926-1998)が輝かしい経歴を持つ日本を代表するギター製作家であることは改めて紹介するまでもないだろう。筆者は晩年の10年を身近で見ていたが、心からクラシックギターを愛した人だった。楽器製作だけではなく、日本におけるギターという楽器の地位、演奏家への配慮、そして新しいギター作品の開拓と、その啓蒙活動は数知れない。それは世界でも珍しい長寿のギター専門雑誌の創刊という事実が証明している。
この「風の詩」は(日本ギター合奏連盟による)1999年の第1回目の委嘱作品。前年12月13日に逝去した河野 賢の追悼作品となっている。
この曲は、明るさ、清々しさ、荒々しさ、神々しさ、楽しさ、そして厳しさと、さまざまな性格を帯びている。それはギターとともに生きた河野の生涯そのものと言ってよいだろう。今回の楽譜掲載・音源収録により、この曲が広く演奏されることを期待したい。偉大な先駆者を忘れないためにも。
(菅原 潤)
「ソラース」(ジョプリン)ピアノ版
「インドの歌」(R=コルサコフ)竹内永和・編曲
「練習曲第2番」(佐藤弘和)
「赤いサラファン」(メルツ)
「ラ・ロマネスカ」(メルツ)
「竹田の子守歌」(京都民謡)壺井一歩・編曲
「ト長調の3つの小品」(佐藤弘和)
(1.メヌエット、2.プロムナード、3.中国人形の踊り)
「ト長調の3つの小品」(佐藤弘和)1.メヌエット (2023/11/29追記)
「ト長調の3つの小品」(佐藤弘和)2.プロムナード (2023/11/29追記)
「メロディー第3番」(パスクアル)
「24のデュエットより第17番(ギター教則本op.27より)」(カルッリ)
「葬送行進曲」(メルツ)
「風の詩(河野賢先生に捧ぐ)」(二橋潤一)
「アリオーソ(カンタータ第156番)」(バッハ)壺井一歩・編曲
「アリオーソ(チェンバロ協奏曲第5番)」(バッハ)壺井一歩・編曲
動画の編曲者は不明です。
「赤いスイートピー」
CD収録曲
「白魔神」佐藤洋一
「メヌエット(オペラ「アルチーナ」HWV34より)」(ヘンデル)永塚 節・編曲
GDコンペティション2008 課題曲は次の通り。
「黄昏のミロンガ」(竹内永和)[ソロ部門]
「アメリカ国歌による変奏曲」(石月一匡)[二重奏部門]
「森の中へ青い花を探しに」(佐藤弘和)[三重奏部門]
「田園組曲」(佐藤弘和)[四重奏部門]
「黄昏のミロンガ」(竹内永和) ソロ部門
「アメリカ国歌による変奏曲」(石月一匡)[二重奏部門]
「森の中へ青い花を探しに」(佐藤弘和)3重奏部門
「森の中へ青い花を探しに」
「田園組曲」(佐藤弘和)四重奏部門
(以下、2021/9/24追記)
巻頭ロング・インタビューのマヌエル・バビロニ( Manuel Babiloni )さんは、2015年5月11日に心臓発作で急逝されたそうです。
バビロニさんは、1959年生まれ。タレガと同じカステジョンの出身。同地の音楽院で教授活動をされていました。また、スペイン各地の講習会で講師をされていたそうです。
来日回数も多く、震災後にはチャリティーコンサートを行い、収益を寄付されました。
インタビューでは、師匠ホセ・ルイス・ゴンサレスのレッスンの思い出、日本人留学生との交流、没後100年のタレガ、最新CD『ソル作品集』等について話しています。
「メロディー ソナタ第2番」
ジョセップ・パスクアルはバルセロナ在住の作曲家・音楽学者・評論家。「Presque」(仏語)は、英語だと「almost」、「ほとんど」「約」という意味だそうです。
「イルタ」イルタとは、カステジョンの海の近くにある山脈の名前とのこと。
作曲家ラモン・パウスは小学生時代からの知り合い。18年ぶりにバッタリ出会い、「よし、じゃあ1曲作ろうか」という話になり、作ってもらった曲だそうです。
「ソナタ さくら」(藤井敬吾)は、バビロニさんに献呈された作品です。
バビロニさんの来日時の様子です。